映画『アフター・ザ・クエイク』最新NEWS

2025.07.02

レポート

第27回上海国際映画祭にてワールドプレミア!

第27回上海国際映画祭にて6月16日(月)18:00(現地時間)に『アフター・ザ・クエイク』がワールドプレミア上映され、300席が完売!上映前から渡辺と井上監督にはサインを求める行列ができる人気ぶりとなり、上映中には佐藤浩市演じる片桐とかえるくんが掛け合うユーモラスなシーンでは笑いも起こっていました。

上映後、鳴り止まぬ拍手の中『アフター・ザ・クエイク』Tシャツを着て登壇した渡辺が流暢な中国語で挨拶し幕を開けたQ&Aは、井上監督の過去作のファンや、村上春樹の読者など、若い観客から次々と質問の手が挙がりました。「春樹さんは言葉の力でより良い世界を創造しようとしましたが、現実は美しくない面も沢山あります。理想とのずれについてどのようにお考えですか?」という質問に対して、「美しい世界とそうでない世界、両方存在するのが“世界”」と考えを述べた井上監督。「日本は30年かけてそのことに徐々に気付いていった。今再びその記憶を振り返ってみようと思い、本作を作りました」と観客に思いを投げかけました。「面白かったですか?(メッセージ)通じましたか?」と井上監督が投げかけると、「通じてます!」と客席からワッと声が上がる場面も。

脚本を担当した大江は「僕らが生きている世界は、目に見えない想像力が人生を左右します。僕たちはこれからも良い想像力を使って、沢山の人に作品を届けていきたい」と映画制作に対する熱い思いを語り、イベントは大盛況のうちに終了。

“神のこども”として育てられた宗教二世の青年・善也を演じた渡辺はワールドプレミアを振り返り「満員の会場に暖かく迎え入れてもらい、日本映画が期待されているんだということを肌で感じられて、本当に良かった」とコメント。続けて「本作で大事なことは“共感する”ということ。天災や大きな事件が引き金になり、不安定な状況に立たされた時こそ、共感力がすごく大事だと思う。この映画はそれを思い起こさせてくれる作品だと思っていて、日本特有の事象を描いていても、しっかり海外の方にも伝わったのが嬉しい」と思いを語りました。

世界中で翻訳され、国境を超えて愛されている村上作品。中でも中国圏での人気は非常に高く、その独特な文体と唯一無二の世界観・ユーモアが若者世代に人気を集め、今も新作が発売される度に“村上ブーム”を巻き起こしている。25年前の原作とは思えないほど現代性を帯びた本作に対し、上映後のSNSでは「ラストに心を打たれた」「新たな価値観を考えるきっかけをくれた監督に感謝!」「どん底から抜け出せたかどうかに関わらず、明日は必ずやってくるのだと勇気をもらった」などの感想が溢れ、映画祭ならではの熱気に包まれたワールドプレミアとなりました!

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